甘い匂い
桂の葉っぱが
はらり落ちて 乾燥すると
マルトールとかいう甘い匂いの成分が
濃くなるとか
今時分
桂の木の 近くを通ると
ほんのり 薄甘い空気
甘茶…ということばを思い出す
ちゃんとした甘茶って 知らないから
余計に 素敵なイメージばかり膨らんで
うっすら甘い 飴湯のようなものかなぁ と 思って
すうぅん と 鼻から息を吸って
胸を 薄甘で ふくらませてみる
2014 年 8 月 のアーカイブ
マルトール
ねこがいる
高校生の頃
挟むタイプの 下敷きに入れとったメインは
ムンクの『叫び』の 絵であった
己の中の 狂気の影や
おさまりどころのわからぬ もやもやした感じは
ムンクほどの 力を持たなければ
発露されることもなく
うっすらと 柔らかに 狂っていくしかないのであろうか…なんて
焦りのような気持ちが どこかにありましたっけね
んで 先日 銀座の シャトンドミュー にて
購入いたしました『叫び』めいた エコバッグ
もちろん 猫もの 画廊
ただの『叫び』じゃないのだよ
今は ひりひりした 思いを抱えることなく この絵を 見ることができるなぁ と
ちょっとした 感慨に耽ったりもして
しかし 未だ 確かに 狂気めいたものはあるのだ と
ゆらりと 笑いながら
かつてと 変わらぬ 胸のうちの奥の奥にゆれる 影を 撫でてみたりする
否定的に 押さえ込まなくなった だけなんだな
ふふふ
もしもしピット
帰り道
ちょいと 電話せにゃならん用件があり
4号線 槻木付近
「もしもしピット」へ…
この 名付け感覚 好きだ♪
初めて 見たとき
ぐっときて 思わず 声に出しましたよ
今でも これ 見かけると 声に出すんだけどね
ま それは さておき
電話は 数秒で終了したもんで
マクロレンズ持って いそいそ 横の土手を上り
毛 もしくは そそる なんにゃらか 物色へ
虫食いの葉っぱなど ちらほらみえるから
わくわくして いったものの
これが思いのほか みあたらんのよ…虫
なんなのここ?
葉っぱに ぶら下がるようにして 屍になっている ブラシ状 飾り毛の 持ち主 ドクガ一族の どなたか 目撃して
あぁ そういえばここいら
ちょっと前に 草刈りやら 消毒やらしてたかも…と
なんだか がっくし
こんなら うちのにわの方が よっぽど たくさんの 虫さま おるわい…などと
早く 家に帰りたくなり
いくつかの 花ばなと お近づきしつつ
早々に 辞した
虫の害がないって
安心感はあるかな?
でも なんか こわいぞ
桜の枝先の アメリカシロヒトリ一族の 残党をみて
このこらを 一番に 駆除したかったのではなかったかね?などと
ぼんやり思いながら
なんだか もやっとした気分で
帰路についた
筋肉たちの 思い出話
枯尾花の色気
にじりよる
かかりさせていただく
タマリンドみたい
有楽町
太郎さん時計を 改めて見上げたら
その横に 揺れている木の実に 吸い寄せられた
タマリンドみたい…なんて
何年か前の
バンコクの 町外れで見上げたっきり
思い出すこともなかった 名前が 浮かぶ
あのとき ぐなぐなと 思い惑ったことどもは
解決したわけではなくても
それなりに 抱えながら いけることも 得たのだよな
風に揺れる 葉ずれの音は
聴くことはできないはずなのに
しゃらりしゃらりと 胸のうちをならして
吹きすぎた
あるいは この木は はりえんじゅであろうか
春川の トッケビナムジャンで
降ってくる はりえんじゅの雨の 思い出に
胸かきむしられたような日々も
いまは昔の物語 と
ネタにして 笑い飛ばす今がある
あれこれあってこその 今
そんなことを また あらためて思って
おめでたい野郎でさいわいさぁ と
過ぎ去った日から 吹いてくる
風のなかをゆく
最近のコメント