タマリンドみたい

有楽町

太郎さん時計を 改めて見上げたら

その横に 揺れている木の実に 吸い寄せられた

タマリンドみたい…なんて 

何年か前の

バンコクの 町外れで見上げたっきり 

思い出すこともなかった 名前が 浮かぶ

あのとき ぐなぐなと 思い惑ったことどもは

解決したわけではなくても

それなりに 抱えながら いけることも 得たのだよな

風に揺れる 葉ずれの音は

聴くことはできないはずなのに

しゃらりしゃらりと 胸のうちをならして

吹きすぎた

あるいは この木は はりえんじゅであろうか

春川の トッケビナムジャンで 

降ってくる はりえんじゅの雨の 思い出に 

胸かきむしられたような日々も

いまは昔の物語 と

ネタにして 笑い飛ばす今がある

あれこれあってこその 今

そんなことを また あらためて思って

おめでたい野郎でさいわいさぁ と

過ぎ去った日から 吹いてくる

風のなかをゆく

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