蔵王から 初めて通る すずらん峠 抜けて
仙台へ出たのは
聞くことだけで 物語を受けとるなんてことが 今の自分に できるのだろうか?とか
役者さんが 敢えて「朗読」というかたちで ものを伝えようとするのは どういうことなのだろうか?という辺りのことを
確かめたいような まぁ 別にそこまでの 強い思いではないけど
ツケを 支払いにいかねば ということもあったわけです
その先のことはまた のちほど…
そもそものはじまりは
ほとばしる情熱と 変拍子リズム 小気味良い レンジさんの レポートから
鷺谷浩二さん…役者らしい
朱川湊人氏の 作品に出会えて 朗読活動を 始めなさったらしい(朱川氏…直木賞も受賞なさってる方らしいのだけど 存じ上げず)
なんの前知識もないまんま
レンジさんの 迸りに まんまと 巻き込まれて
朗読しーでーを 送っていただくことになったのでした
聴こえに 難が生じてきて
音だけから 情報を得ることを ほぼ やらずに来ていたな ということを
もう一度 見つめ直したい という思いもあったのかもしれない
でも
読んでしまえば済む話を
わざわざ人の声で 読み直してもらう て なんだ?
いやいや 目で 文字を 追うだけでなく
人の 思いと 声色と 間合いで
自分ひとりでは 立ち上げられなかった 輪郭みたいなものはあるのかもしれないな…とか
しーでーは 録音レベルのこととか
わたくしの再生デッキの不具合とか
なかなか すんなり聴こえてこず
結局 有能補聴器オーティコンアジャイルプロライトミニさんを 最大音量にして デッキを 抱えるようにして聴いた
疲れたけど
こんなに 集中して 言葉を聞こうとするのは なかなかの ひさしぶりの ひたすら時間だった
昨年『道化が 語る ものがたり』で 助さんからの 提示『坂道』コラボのはなしいただいたとき
そりゃ もう からだから なんにゃらかの 汁が にぢみでるほどに 『坂道~Les Pentes~』聴きましたけど
あれはまた テキストもあったし
それを どうにかせねば の 思いの受け皿へと ワンバウンドさせてた感があって また 別だったかもしれない
ま それはおいといて
昨日の Galleria Fenise 星の街ギャラリー
とてもこじんまりとした スペース
しかしそこには オーナーTAKAKO さんの 思い溢れる作品に囲まれて 濃密な空気
おうちの一室的なところで
スポットライトも フットライトもあって
お客様たちも どうにも みなさん 朗読慣れてる お馴染みさんのようでもあり
完全アウェイ感
隅っこに座りたいなぁ と 思えど
鷺谷さんの ど真ん前の お椅子にどうぞ…などと いざなわれ
あわわ と 狼狽えるあまり 大股開きで 膝に拳など握りつつ
偉そうな おっさん みたいな 座り方をしてしまいました
そんな ごつごつの思い
レンジさんが「ぼく クッキー焼いてきたんですぅ」と ココアクッキー差し出してくださって
それがまた やさしくおいしくて(「かっこつけた味」だそうだ)
やわん と なごませてもらった
そして 一時間十分
こんだぁ 音声だけではなく 生身ありですもんね
どうしていればいい?
目を 閉じて 聴く?
演じる動きがあるわけではない
でも 表情の変化はある
有能補聴器オーティコンアジャイルプロライトミニさんを 装着したとはいえ
全くの 音声だけで受けとるに 自信はなく
髭の剃り残しや 滲む汗の 首の辺りのあたり 睨むように
真っ向から 向かい合って 受け取ろうとしてしまった
男の子の 気持ちの内側を ずおおおぉ と 手のひらで撫でてゆくような ことば
でも 他の登場人物の 台詞も あり
ひとりで 朗読することの 限界と共に 可能性というものが あるものだな
わたくしも ひとりで 敢えて 制約があることにて 表現してゆくこととて そうだものな
朗読終了後
会場の方々が 感想など 述べられていたけど
ものがたりへの感想とか
朗読リズムの間合いへの アドヴァイスだとか(役者さんの 先輩らしきひとや 朗読の界隈の人たちらしい)だったもんで
勉強会のようでありました
再びの アウェイ感で
口を開けずにいたものの
辞す 間際
玄関まで 見送ってくださった 鷺谷さんに
何故「たくさんの人でつくって行く 演劇には 負けてしまうけど」と 思いながらも ひとりでやろうとするのか…というあたり
問いかけてみた
ご本人も 気づいてるようで 迷ってるようで
でも そんな 逡巡は これからの 更なる 膨らみの可能性でもあるのだろうな
「こんどまで 答えを みつけておきます」て
そんな 宿題じゃないんですけど
そういうひたむきさのさきに
きっとまたなにか 見つけて行かれる方なのだろうな
汗だく
お疲れさまでした
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