亘理のほうから やってくる
苺やの おばちゃんが 今日も 来てくれた
名前は 知らない
いつも 立ち話で なんやらかんやら 笑いあってる
父や あんちゃが 玄関に出たときは
すぐきびすを返して
「友達きたよ」なんて 呼ばれる
震災前は「あまいいちごやさんだよぅ」て 玄関開けて ぽん て苺を 置いて
「はい1000円」て 言う おぢちゃんだった
やはり 名前は知らぬまんま 10年以上 変わらずに来てくれてた
震災以後 ぱったりと 姿を見せなくなり
震災後 1~2年してから
今のおばちゃんが きてくれるようになったのだった
そのおばちゃんに おぢちゃんのことを きいてみたけど
ここいらまわってたらしい人がいるのは知っていたらしいものの
「よっくわがんないんだ」と
消息のことなのか 名前のことなのか
それ以上 訊かなかった
「いま こうして よろこんで買ってくれる おねぇちゃんもいっからね たのしいんだよぅ」て
にこにこしてくれてる
並々ならぬ大変さ あったろうにね
苺を揃えいれてる箱の名前が あれこれ 色々のまんまで
時折 持ってきてくれる 野菜をいれる袋も バラバラのもので
すぐ料理するから 袋要らないよ うちにある袋むしろ持ってってほしいよ なんて
苺は お盆に受け取り
野菜をいれる袋用に がしゃごしゃたまってる ビニール袋を 引き取ってもらったりして
整ってなくても
割高なことがあっても
おばちゃんから買う 苺と 野菜が 好きなんだ
これからも よろしくね
最近のコメント