浮上

母の能動を 引き出そうと

懐かしい 絵描き歌のはなしを ふってみるも

「わっしぇだわ(忘れてしまったよ)」だ

母の 食後日誌に あれこれ 描いてみたものの

ノッてこない

母の得意にしてた『くーちゃんしーちゃん』さえ

「なんだべほいづ」ときたもんだ

残念

すると 通りがかりの あんちゃ

「あ♪『まんまるちゃん』て これだっけ?」と 描き出したのが

見たこともない 呪物みたいなの

反対から見てたからかな?

いや でも そんなん ないよ まんまるちゃんは 豚になるんだよ と 言ったら

「いや 豚のやつのほかに パンダの あったはずだよ」

と 言いつつ「目のところ」を 黒く塗りつぶした

やはり 呪物…いや それはそれで なかなか味があっていいね なんてこと 笑い合った

母は きょとん としてたけど

それの刺激が 沈殿していたか

のちほど いきなり「『やづぢど』って どいなぐ書ぐのやぃん?」と 言ってきた

「やづぢど」て なんだ?

「金山の 智恵子ちゃん(母いとこ)住んでっとごら(住んでるところあたり)の名前だぃん」

地名 調べたら「谷地木戸(やちきど)」のことらしい

こいなぐ書ぐんだどぃん と 日誌に 書いたら

ぢいぃっ と 見入ったあとに

自分でも書いて 説明までも 書き写していた

おぉ 久しぶりに 念仏呪術コイル巻きみたいな 書きっぷりから すこぅし 文字が 読みやすくなっていた

いい感じ

刺激に 直ぐに 反応でなくても

しばらくしてから 浮上することもあるのかもしれないねぇ と 思ったりもする

母が 能動的になるもののひとつ…赤っぽい漬物(今回のは「紅くるり大根」の 甘酢漬け)も いい感じに漬かったので いい気分の朝だ

今日も いい日になる

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