先日

籖ひいて　あたった　ラスク入りマグカップと　サービスのクッキー

お披露目したのは　夜だったし

あんちゃは　食べたそうにしてたのだけど

母「もう夜だから食べない」と　お利口なこと言ったもんで

そのときは開けずに

後日　みんな揃った　お茶時間にでも…と

マグカップにいれときましたる

んが　しかし

翌日仕事から帰ったら

ラスクもクッキーも　見当たらぬ

あれれ？

あんちゃ知ってる？と　訊くと

「まだ開けないのか…て　みたけど」とな

もしかしてもしかしなくても　父…ですね

ねぇ　父…籖で当たったラスクとクッキー　跡形もないんですけど　あれ全部　食べちゃった？と　訊いたら

「あぁ」だと

んで　結構楽しみにしてたから　全然残ってないのって　ちょっと　どころか　うんと残念がっかりなんすけど…とは伝えた

したらば父「だいじょうぶだ…ほだぬたいしたことねぇがった」

いやいやいや　大したことなかったとかそういう問題じゃないですかんね　わたくしが問題にしてんのはっ！と　言ったけど

知らんぷりされちまった

ちっ

全くもってそういうこと　わからんちんなやつだ！…いやまてよ

わかっててあえて知らんぷりしたのだろうな

全くもう～

「おやつに関して　駄々わらすだからね」などと

母とこっそり言い合って

鬱憤など　晴らす

朝

みどりこさんの姿が　山椒鉢植えに　見当たらず

あぁ　ついに　と　あたりを見回す

育ったところで　蛹化することもあるらしいが

たいていは　食草を　離れて　構えるとのこと

何年か前に　柚木から　犬走を　五メートルほど　進んで

鉢植えのところに　構えた　蛹ちゃんを　運よく　目撃して

動画とったっけなぁ…などと　しみじみ思い出しながらも

気持ち焦る

わからんとこに　構えちゃってたのを　踏んだり潰しちまったら　などとね

しかし　そこはやはり　虫さまたちの　賢さでした

すぐ横の　テーブルの　天板の裏っかわ

テーブル足の　支えのところに　構えてらっさいました

うおおおぉ♪

このお姿だと　夜中に　ここだと定めたのだな

あぁ　どうか　今回は　羽化までたどり着けますように

どきどきわくわくが　また始まっちゃうな～

口に　呑み込みかかった　海草を　見せながら

店先に並べられ

何かを見つめていたであろう　今も　見張るような　輝きを携えた　目の奥にある

記憶の石は

耳をそばだてるものへ　語り始める時を　待つ

海草を手繰ると

溶けかかった　命であったものの　骨や　臓物が

また　海へと繋がるかもしれぬ　穴へと　流れゆく　

石が　請け負った　数々の記憶と

不変の　石へ　記憶されなかった　あなたがたを

わたくしの　脳細胞の　どこへか　刻んでおこう

そしていつかまた

やぁ　あのときの！と

どこかで会えるかもしれない

遥かな先に

一点の　楽しみの光を　灯した