2016 年 5 月 9 日 のアーカイブ

あげはたち いきる

2016 年 5 月 9 日 月曜日

なみあげは

ひらり と 

花もないところへ 舞い降りた

なにが?と そこへいってみたら

先日 羽が 一部 のびきらないまんま ふらふらと 草をわたっていた 

あの あげはだった

鮮やかな模様は そのまんまだけれど

全体的に 艶はなくなって すべてが 内側へと丸まっていくように 縮んで

既に 息絶えていた

あぁ あのとき 苺の花に そっとのせたら

くちもとの ストロー伸ばして ぐいぐいと 蜜を 吸ったのだったよな

そんなこと 思い出して ちょっと 泣く

さっきの ひらり あげはは

もう一度だけ 亡骸に そっと 触れるように 舞い降りて 遠くへいった

確認か?

お別れの挨拶か?

しんみりしてたら

近くの 葉っぱのとこで

若々しい あげはたちが まぐわっていて

先日 柚子の 新芽に 産み付けられた 卵たちは

続々と 幼ちゃんになって お目見えしてきて

あぁ うめよふやせよつなげよいちぞく…と 

うつむく眼差し

前方へと 引き上げられて

そうだね すすもうね いのち と

柚子木の 根元に 亡骸 埋めた

あげはたち

いきる

その姿に

手を引かれるように

また いきる ということを あらためて 受けとる

海へ向かう

2016 年 5 月 9 日 月曜日

午前中 はやいうち 仕事も終わり

さあて 帰りがてら どこかへ と 思い浮かべようとしたけど

行きたいところが多すぎて

困るね

むうぅ

今回は 目指して行かず

あまり遠くならぬよう

走りながら 浮かべたり流したりしてみる…てな やりかた

つい この間の…というお馴染みのノリでないとしたら

さぁて どこにいきたい?

山かなぁ 海かなぁ

あっ あっちいきたかったかも こっちなんだろう?と

なんだか こころもとない気分で 車走らせる

亘理の方の海って しばらくいってなかったよな と 

ふいに 心定まる

かつて 津波で 駄目になった 荒浜中学校は

建て直されて

友人が 奮闘してるはず

そんなあたり ちょ と 巡ろう と

国道6号線に 折れた

工事中ではあるものの

浜には「立ち入り禁止」看板がない

よし いくぞ

でこでこ道 防波堤のギリギリまで 車で行って

階段を上る

うおぉ

連なる テトラポッド要塞

しかし 向こうに 釣り人

テトラポッドに「のぼらないてください」看板がない

よし のぼるぞ

でも よいこは 真似しちゃダメだよ

打ち上げられ

日にさらされ 

しらじらと

流木

それは 骨のようだ

纏っていた 表皮も

湿り気も すべて 手放して

しかし 生きてきた 歳月の重ねと

揉まれし 荒波を受け入れた たわみを 懐いて

その命の 墓碑の如く

浜辺に 立つ

越し日々に 思いを馳せ

己の行く末を そこへ 導いておくれ と

手元に 引き寄せる

いつか 手放せますように

すべてを受け入れながら

しなやかに

したたかに

ゆけますように

テトラポッドのあたりに

流木やら 木の実やら なんやらかんやら

寄せられてる

さらっていった あれやこれやものもの いのちたち

返してはくれまいか

なあ

海よ

ざぁ と 風に吹かれて

沖合いに 手を合わせるくらいで 帰ろうと思ったのに

むうぅ

しこたま 流木 木の実 石 貝 拾っちまいました

戻りの テトラポッド登りの 難儀なことといったら!

まぁ 今日はこのくらいにしといた

亘理 鳥の海の温泉

いってみました

あたり 総浚いくらいに 流された地域

でも おんなじ場所に 

ぽつんと ビル

一階の 足湯とか 地場産品売場やら 二階から四階の おやすみどころ 食事どころは まだ 再開できてないけど

五階の 温泉は 復活してましたる

大人 500円

かかりの おばちゃん おぢちゃん みんな 気さくで やわらかひとあたり

ちみっと 黄色い お湯

露天風呂は 結構 無防備に 工事現場など見えるけど

まぁ かまうこたぁない

たのんます なんて むねのうちで 声をかけてみる

そういや 同級生の「さしみ」くん

沿岸部の 堤防作り続けてるって言ったっけなぁ

人は 時間をかけても なんとかしようとするものだよね

寄せては返す波が

風呂のお湯に 共鳴するような錯覚にも 包まれて

空見上げながら

なんだか 海みたいな味の滴

目からにじむ

亘理 まちなかにあった「松本鮮魚店」さんがやってる「どんぶり亭 まつもと」

実は 海辺へ出るとき

曲がり角を 間違って 早めに曲がっちゃって 見かけたところ

浜辺と 風呂の後

確かこっちの方 と

記憶を 頼りに 戻ってみた

あったあった♪と 小躍りしつつ 入ったのでした

入り口の 貼り紙の中の ひとつ

活〆ひらめ づけ丼…てのを 注文

おおおぉ♪

ど~ん♪

ほどよい しょっぱみと 甘味の づけタレに浸かって てろりん と ご飯に しなだれかかる…というか

抱きついてる ひらめが んも 色っぽいの 艶っぽいの ふくよかなの

ほあほあ 酢飯と 結ばれたまんま 来てちょうだいっ

…ばかになる

つみれの おつゆも

やわらかく やさしい味の 切り干し大根の 惣菜も

おいしくて

ため息

お店のかたも ふんわり やわらかい雰囲気

お魚やさんのごはん ばんざい

帰宅の道が このお店の前の 県道14号線真っ直ぐ 西でして

なんと 次回は 迷わずこれそうだ

ご馳走 ありがとうござります

メタリックブルー

2016 年 5 月 9 日 月曜日

草をさわっていたら

手のひらに ころり と

転がった

おおぉ なんとも メタリックな 青

背中は そんなに 鮮やかではないのだけどね

この 腹の辺りの きらめきは

何に向けているのだろう

向けているわけでもないのかな?

何かへの 必要なのか

媚びるわけでない 孤高の美なのか

いってしまったあとも

その 色を いつまでも 浮かべた

まるで 恋心みたいだな