ひとといういきもののいのちが
女の衣を着て
女性という上衣と
女性性という柵の中におり
社会という観客から
見世物のように
あれやこれやと 寸評を受けたりもして
やれ「おんなをかくしもっている」だとか
「人としてそのあり方はどうなのだ」とか
うるせぇよ
剥いたとて そこにあるのは空なのだ
つかまえられる たま ではないのだ
おんなを 売りにしたいものはすればよい
剥き身の先に 大したものもなく
とんだ食わせものだと 歯噛みさせたりもして
愉快に笑うがよいよ
でも あたしゃ そこにとどまっていたいわけじゃないのだよ
脱け殻みたいなその形を 差し上げるよ
逸脱だとしても
人でなしだとしても
浮遊するたまは
息づいているのだから
いつまでも そこにいると 思うな
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