

同い年の お子たちは
いっぱしの 口きいて
大人ぶったり
策略巡らせたり
しかし Kくんは まだ 発語が 難しそう
いくつか単語を 言えなくはないのだけれど
ほぼ 言葉を喋るというよりも
音を出して コミュニケーションを とっている
これから また すこし 広い「社会」に 交わるとして
困難も多かろう と
おうちのかたやら 周辺の 心配は つのってゆく
その一方で ひとつのことに 集中したり 深めてゆく 豊かなる世界を持っている
イタドリの 根っ子つきの 茎が 広場に落ちていて
あっ 面白そう と 拾おうとしたら
K君が 先取りした
茎のところをやさしくもって
歩かせるように あち こち と 動かしていた
やるなぁ
恐竜さんみたいだね と つい 声をかけてしまったら
でしょ♪といった感じで 満面の笑み
葉っぱのところに 茎を かしげて
「あむあむあむ」と 呟いた
お食事かぁ
イタドリの葉っぱの かしゃかしゃに なりかかりの 大きい枯葉を とって 置いたら
K君 すかさず その上に おおいぬのふぐりの 葉っぱをちぎって 乗っけてきた
まだ こちら どうぞも なにも 言ってないのに まるで 阿吽の呼吸!
でも 恐竜さんの ご飯のお皿にどうぞ…という 気持ちだったのは 確か
なにも言わずに事を進めるのは 時には よろしくないことと 言われてはいるものの
今は なんとなく 互いに 流れている 思いが
届いてること
受け取ったこと
了解しあってる手応え
それからしばし K君は
おおいぬのふぐりの葉っぱだけを 見事に 選んで のっけ続けた
もうこれ以上 乗っけられない…てなあたり
他のお皿に 移るかな?と 見てたら
もりもりのお皿を 手のひらで ぐっ と 押さえて 平らにして
再びそこへ 乗っけ続けた
あぁ そうだね そういうやりかたもあるね
ひとつのところへ ひたすらに
何事にも そうなのかもしれないね
そんな K君の あり方は 素敵だよ
しばらくしたら また イタドリ恐竜さんを 連れてきて「あむあむあむ」と 呟いていた
よかったら トッピングどうぞ と 違う 葉っぱを乗っけたら
おっ♪という表情で
今度は さらさらの 砂を どこからか持ってきて
トッピングし始めた
そんなこんな 愉快で豊かで楽しいひととき
翌週 お散歩時間
おんなじ場所に そのまんま イタドリ恐竜は あった
お♪と わたくし 見つけたらば
ほぼ 同時に K君も それをみつけた
ぱっ と わたくしのこと 振り返り
にっ と 笑って イタドリ恐竜に 駆け寄り
また「あむあむあむ」と 始まった
あぁ
焦りも わかるのだけど
この豊かな K君の 感性の世界を どうか 大切に 育みながら
社会の あれこれに 混ざり 生き合えますように と 願う
受け取ってくれる人たちは たくさんいるよ
出会いにくいかもしれないけど ちゃんといるからね
立ち向かうことのできる 心の安定を
今の 遊び三昧の日々に 培ってもらいたいものだ と
強く強く 思う
ふれ~
ふれ~
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