2019 年 11 月 11 日 のアーカイブ

帰ろうね

2019 年 11 月 11 日 月曜日

昨日は 父の病室 行くと

なんだか ざわついていて

父も 目が そわついている風

お隣の「おずんつぁん」が なんやら おんなじ「無理」を 何度も 看護師の 若いおにいちゃんに 畳み掛けているらしく

「もうそれやったでしょっ!」

「それは家での話なのっ!ここは病院なんだから 病院のルールにしたがってもらわなくちゃないのっ!」

「何回言ったらわかんのっ!?」

「…んだがらっ!!」

…て んもう

若いおにいちゃんも 負けじと 感情的に 昂って 声を 荒げている

あぁ きっと ずっと おんなじこと繰り返しちゃってるんだろうな

苛つく気持ちはわかるけど

怒って おさまることも あるのかもしれないけど

何回言っても わからなくなっちゃうさんには

怒るよりも

何回も…が おさまるやりかたが あるのではないかなぁ?

ここは そういうかたが 多い 病棟だよ?

感情的に ぶつかり合ってしまうって まずくないっすか?

なにより 病室の外まで ざわざわしてますよ?と

冷めた気持ちになってきた

まぁ 渦中におったら そんな 余裕なくなってしまうかもしれないけど

ここ 家じゃないんだよ?プロの現場なのだよ?と

己を棚にあげて 厳しい気持ちになってみたりする…言わなかったけど…

おまけに おむかいさんも ままならぬ からだやら なんやらに 激昂していて

おうちのかたに「おれはそんなもんやんねえっ!うるせえっ!!」てな 怒鳴り声

えとえと 今日は 賑やかだね と 父に 声をかけたら

ゆらり と 隣を 指差して 呆れたように 口を 開けた

そうだ この 表情

「何 かだってんだ?おだってんのが?」とでも 言いたげな

いたずらっぽい 含み笑い

ああぁ なんだか 懐かしいとさえ思ってしまう

そして そんな風に 周りを とらえられる気持ちの よみがえりに

うれしささえ 湧きあがってしまう

手を差し出したら 父の方から わたくしの手を さするように 握ってきて

「ここ…病院なのにな…」て 空気音声で 呟いた

それが どこに 向けられどんな思いか はっきりわからないけど

うん うちに 帰れるように がんばろね と 言ったら

うん て 頷いた

ここでの 入院リミット カウントダウンに 入ってる

どうなっていくとしても

あきらめずに

より良い方向へ

一緒に がんばるべよ

「温かい家庭を作りたい」と

学生時代から 目をつけていた土地に

森家に 婿として 入ってから

こつこつと 計画進め

設計図も自分で描いて 建てた 今の家

父の帰るところだから

そこに向かっていこう

そのために がむばらねばな