2021 年 3 月 21 日 のアーカイブ

膠着させるな

2021 年 3 月 21 日 日曜日

夜中

間歇泉のように

時折 がだがだがだ と ベッド枠揺すったり

「ぐぬぬぬぬぅ」と 唸り声

どうかしたのか 父よ

問うても

「だいじょぶだ」なんて かわゆく応えるが

その割りには ベッドの 天板あたりを

ばんがばんがばんが!叩いたりもして

大丈夫じゃないみたいよ?

なんかわかんないけど 思うようにいかない感じ

思いさえもどうなってるのか よくつかめない感じ

きっとそんな もどかしさ辺り?

勝手に 想像巡らせて

だいじょぶだよここにいるよ て 手を握ってみる

すこぅし 冷えてたけど

指相撲みたいな感じ

力強い

きっと 大丈夫だ

小寒いせいもあるのか

「ユキちゃん」の 訃報で うなだれ気分もあるのか

母の 麻痺してる方 左半身の 異常痛覚が 頻発

夜中から 未明にかけて

叫ぶ あの声 再び

うひぃ

わたくし 一度 撫でさすり応えただけ

膝痛めてる あんちゃ

ぶつくさいいながらも 毎度 対応してくれてる

えらいな…と 思いながら 寝入ってしまった 薄情娘

「ユキちゃんの お通夜に 行きたいから連れてって」といってたものの

「やっぱり具合悪いから行けない 代わりに行って」と めそめそ気味に 言う

むうぅ

夕方辺り 小雨も おさまるであろが

冷えた夕方 薄暗くなりかかったとこ

車椅子 ごろごろは 危険だろな

…とかなんとか 思い巡らせてたら

ちょ とした 相談事電話

そして また別件 ちょっとした 取り消し案件

うぇ…

気持ちわからんくないけど こちらに回される話なのか?

いや 回したらなんとかなるかも て 思ってくれてる てことか?

いやはや…

いろんなことが ぼんやりと 重ダルく のし掛かるような気分 伝染して

すべてが なんだか いや~な感じに からめとられてゆきそうな感じ

…いかん

色々畳み掛けても

それらが すべてに波及する訳じゃないのよ

惑わされずに

それぞれのこと

ひとつひとつみて

んじゃどうすればいいの?の 形が見えるように

不安の澱を 沈めて 鎮めて

まとわりつかれた 重ダルさを 剥いて剥いて剥いて

できることを みつける

だいじょぶだいじょぶ いっこなんとかなったらまたかろやかになってゆくよ と

根拠なくいいきかせる

膠着しそうな気持ち

麦茶 煮出してる間に すこぅし ゆるむ

温かい 麦茶 煮出したよ 飲んだら少し 気持ちも 和らぐんじゃない?なんて

母にいいながら

自分に言う

うん 和らぐ

やれることをやる

それにかわりはない

やれないと思い込んでることもやってみるとできることもある

でも無理なときは やらない

今までもそうしてきた

改めて「自分なり」で また 踏み出す

あまり足を踏み入れなくなっている「自室」の 混沌から

喪に服すに 耐えうる 黒を探しに

そして あわよくば 混沌を少し 整頓

…と思いきや

容易く 黒が出てきて

混沌は混沌のままになりにけり

いや まぁ いいのです

ついでに なんていって 整理整頓に 没頭すると

時間に間に合わなくなったり

また あらたな 不都合が生じるので

ここは しずしずと 心しずめて アイロンかけとか

出掛ける支度をすることにする

支度前から どきどきしている

切ない を おさえつけてるからだろうか?

母 あんちゃと 与太話などしながら

紛らせ 紛らせ

しかし 受け止め 受け止め

悼む

爪先の割れ 剥がれた靴を

とりあえずボンドで 応急処置して

「ユキちゃん」お通夜に 行った(着いた頃には 爪先は 元通り 剥がれてた)

行くまでに 歯をくいしばるようにしてたか

入り口で 豊美くん はじめ

ご親族のかたに ご挨拶を と 口を開こうとしたら

んぐぁ と 変な声と 涙がでて

うまく音声にできなかった

母が 書いた手紙のこと 口々にいってくださり

よろこんでおられたようす

よかった…といいながらも

うれしいといえない

切ない

思い出の写真が写し出されたとき

同級会のものか

ユキちゃんと 母が 真ん中辺りで 並んで 笑ってた

たくさんの人たちに 楽しい時間を 作ってくれたかただったのだなぁ

母の同級生 お友だちも 四~五人 いらしてて

お元気

何十年もそのまんまで おられるみたい

「あら あやちゃん おかさん元気?」なんて

まぁ ここにはこれなかったけど ある意味元気で…なんて

父のことも含め

あれこれ 近況の 報告など

送ること

送られることを思う

考えなければならないことや

考えてもどうしようもないことや

いろんなことが ぐるぐるぐるぐるして

それは お経の うねりのせいなのか

諸行無常の響きありということなのか

よくわからないまんま 泣いてばかりいた

そういや「ユキちゃん」からいただいた湿布 貼ってたのでしたよ ありがとうございます なんとか やってゆきますね と 手を合わせて

ぐるぐるのまんま 帰路

「代わりに 行ってけで ありがどなぃん」と 帰宅したわたくしの手を

まるで てのひらに 言伝てでもあったみたいに

にぎにぎにぎ と 握った

ここへはいなくなってしまった かなしみが

どこかで見守っててくれる という 心の頼みになってくれるといいな

今 あることのよろこびを あらためて 生きていこうよ

母の手を 握り返しながら 思った

お彼岸 あんこ ニュージーランド

2021 年 3 月 21 日 日曜日

昨日

朝 炊いた ゆるい あんこと

庭の 柳 椿蕾 持って

お墓掃除に 行った

まだ さほど 暖かい日々ではないので

草繁りは なく

すぎな つくしの ちょちょいと 頭のぞいてるとこ

根掘り根掘り根掘り

来月の ばあちゃん命日まで また ご無沙汰しちゃうだろな

望んでいたであろう 墓守とは まるで かけ離れているけど

できる範囲で やらせてもらうね なんて

身勝手なこと言って

供えたばかりの あんこを 平らげる

自己満足だけど

それが誰かの 満足にも 波及してくれれば 御の字

曇りから 小雨に 移り行く空

きっと 必要な 潤い

今時 南瓜なんて 季節じゃないのに

見切り品ワゴンにて 90円

買った

ニュージーランドもの

日本ものより 海外ものが安いのは

規模なのか 物価なのか 手間隙なのか?

船旅か 空の旅なのか

格安航空券で調べても

片道 40000円 超えてるよ

…まぁ それは 人の 運び賃だけど

南瓜が わたくしだとして

空輸されて 航空運賃分賄うとしたら 470近く に 切り売りして やっとこで

でもこれまで育つにかかった費用は…とか 考え出したら

なんか 途方もなくて

おいおい 己を切り刻むなよ とも 思い直して

計算やめた

なんにせよ はるばる ここまで お疲れさん ありがとさん なんつって

あっさり塩で 茹でて いただいた

遠い国

でも 同じ地の上

まんまんなかでは 地続きのことを思う朝