まちぶせ

蓮に 花蜘蛛

待ち伏せしてても もうそろそろ 散ってしまうよ

それとも 蓮の 美しさに 捕らえられてしまったか?

そんな 擦りきれた 感傷を 被せてみていた

そこに 吹き抜ける風

あ という 間もなく

糸を 吹き流し

花蜘蛛は

ふぅわり 浮かぶように

風に 乗って いってしまった

時を 読む

風に 乗る

そうして生きる

腕の 産毛あたり 名残の糸が 撫でて

その あるか なしかの わたくしの 触覚を

思い出させる

風来坊の 見えない背中を 拝むように

門前の小僧わたくし

手など合わせ

「そうして生きる」と 唱えたりしてみる

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