帰宅後 ぐなり と 寝ておる父に 声をかけるも
起きようとはせず
せめて 葛湯くらい口にせんか?と 訊いても
むううぅ と 地鳴りのように 呻いてのち
「後で…今は 寝せででけろ」とね
取り急ぎ買ってきた なめたがれいを 煮付けて
湯豆腐と ほうれん草のゆでもの
具合よくないさんにも 優しいメニューにしたものの
肝心の 具合よくないさんは 寝たっきり…
こりゃ 明日 救急窓口に 連れてくか…と 少し スケジュール調整やら 心身の調整に 心巡らす
んでも ははあんちゃわたくしの3人ばんげが 終わった頃
よたりよたり 父起き出して
「少し 食う」とな
おおおぉ♪こりゃよい兆候
お粥温めて 味噌汁も…と 準備はじめたら
飯台に 置いてた あんぱんに 手をのばす
おら!ほぃづは 具合悪いって ずっとなんにも食わねぇでいたひとが はじめに口にするもんじゃねぇでばよ…まずは 葛湯で 腹 整えらぃんや と わざと 凄んだら
素直に 手を引っ込めて 差し出した 葛湯 しおらしく 飲み始めた…ははは よろしい
あんぱん好きの 父に
自家製酵母 パン・デ・エターナの… 土産のつもりだったけど
こんなことになってるとは 思いもしなかったもんで
ご飯全部 美味しく食べられたなら 食うてもいいかもしれんけど などと 言ってみる
食べっぷりは まずまず 具合悪そうでもなかったので
あとでくう?と 訊いたら
「食わねぇ」と 大事をとってるようす
そんな話 茶の間の 母 あんちゃに 報告しつつ
みんなで「おりこうさん♪」などと おだってみる
「ぶぁかもん」と 笑った顔は だいぶ がおってないようだ
ひとあんしん
からだ 大切にしなくちゃね