ゆきずりの同志へ

約三ヶ月ぶりの 出張タップ稽古

車停めたとこから

スタジオまでの 道の途中

大通りでなく ちょいと 小道入ると

忍冬(すいかずら)がある

どうしても くんくんしてしまう

花に顔埋めて

くんくんしながら

去年 うちに来てもらおうとしたんだけど うまくいかなかったんだよなぁ ごめんねぇ なんて

ぶつぶついったりもして

ふ と 顔をあげたら

向こうから マスクをかけた わたくしよりか 幾分 年上の感じの ご婦人やってきた

まぁ ぶつぶつは 聞こえなかったろう と 思いつつも

ちょ と 恥ずかしいような 気持ちになり

そそくさと

マスクかけ直して

すれ違った

マスクの中 すこうし 微笑んでいらしたようでもあり

角を曲がるとき

ちら と ご婦人が見えた

忍冬のところに 立ち止まっておられたようだ

なんか うれしい

蒸し暑さ

不本意ながらの マスク生活

甘い香りで

ふわりと 乗り越えましょね なんて

そっと 思いを 飛ばしてみる

ゆきずりの 同志へ…

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