ばあちゃんの 浴衣

舞台で お祭りの 場面を やるに
以前 古道具屋のおばちゃんに ただ同然で ゆずってもらった 反物で 
今日中に たたたっと 浴衣縫おうとしたら
長さ 全く持って 足らず
あああ なんで 今気づくかな・・・気持ち 萎え萎え
ばあちゃんの 形見の浴衣 たんすから出して 着てみたけど
粋で渋い感じになっちゃって 舞台のイメージと 違う・・・。
結局 ははの 二十代の頃に 着た・・・てな 赤い菊がちらしてあるやつの方が まだ いいかな?と そっちにすることに。
なんだか ここんとこ つまんねえ しくじり続きだな・・・と
ぐにゃけそうになったけど、
ばあちゃんの 浴衣に 鼻くっつけて 納戸の箪笥の匂いを嗅ぎながら
「あんだ じょんたがら すんぺぇすねで じぃんだいん」
という 呪文のような 甘やかし言葉を 思い出す。
大丈夫だ! 

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