そこに まるで無いかのように
押し黙っていた 種は
いよいよ 人が 退くと
とたんに のびのびと伸びてくる
押し込められていた恨み言など
おくびにも出さず
人の世の栄枯盛衰を
たかがひとときのものであろう と
余裕の笑いを 風に飛ばして
また 種を結ぶ
いつだって その時を 待つことのできる 度量
小さな中に
大きな ちから
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