黒鰈耳石

すでに わたくしの 血肉と なってもらった

黒鰈の 耳石

生まれは?

出逢いは?

越えてきた日々は?

手に

舌に 這わせて

ここに刻まれているであろう 来し方を 思う

その すべてを

生かしてゆかねば と

生きる思い

重く 改まる

いつの日か

わたくしの 思いさえも刻まれた 耳石が

それまでの日々を 恥じることなく

白く光ることができるように…と

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