きのこたち

お庭に お出ましている

魅力的な 茸たち

草の見分けは ある程度できるものの

茸の 見分けは できませぬ

いくら無謀な わたくしでも

不用意に 食いませんとも

そんな話をしたら

「どんな茸も 一年漬けときゃ食える って はせくらが言ってた」と 父

はせくら てのは 父の後輩お友だちなのですが

以前 そうしてつけといた茸を よく 持ってきてくれてたとか…

そういや 売り物として見たことのない茸を 以前 食うておりましたがね うち

歯触り 面白いけど むむむ味 とか

なんの利点もないような ごぞごぞした 苦いものとか…

あれ すべて はせくらさんの仕業…もとい はせくらさんの手による 漬け茸だったのだな

「はせくらに言わせっと『毒だかなんだかわがんねくても 誰も 腹痛くしたりしんだりしてねぇから 大丈夫なんだ』って」

確かに 生きておりますね わたくしたち

はせくらさんに 庭の茸のこと訊いても きっと

「漬けときゃ食える」としか 教えてもらえないだろね 

そんなこと言いながら ちょっと 乱暴な感じで 玄関開けるなり 用件を喋りだしてた…でも 悪気が 微塵もない はせくらさんの空気を思い出す

最近連絡とれないのは

原発収束作業に 潜り込んだらしいとか

茸を巡って

愉快になったあと

ちょっと しんみりしたり

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