注がれる

あらかた 放たれたあとの 百合の 種コップ

もうなにも 入っていない

…と 思いきや

ひかり そこへと 注がれて

そこに こめられていた いのちたちの 記憶が

満ちてゆくようで

しばし そこへ とらえられて

わたくしの中へも

なにかが 注がれ 満ちた

思い出せない

いのちの

思いの

記憶が?

どこかで 咲いてゆきますように と

放たれたものへと

手をふる

百合よ

わたくしよ

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