どでかいたましひ

肩にとまった しゃくさんを 外へ 放したとき

なんてことない 出来事に

ちみっと しょんぼりしかかってたりもして

すこぅし 泣きそうになってたとこだったのね

それは ほんと どうしようもなく 些細な 思い込みすれ違いみたいなものなのだけど

あぁ どうせ あたしなんか的

ぐなぐな気の 矢印下向き…

んで しゃくさんを 指に乗っけて

葉っぱのとこに近づけたら

みゅんみゅんみゅんみゅん と 匂い 探るように 頭を振り

葉っぱに乗っかると

尺一 尺二 尺三 尺四…と

ひたすらに 進んでいった

ああぁ なんか 己の 思いの いじくりかたの どうしようもなく くだらない有り様に 気づくような気分になり

思わず笑ってしまった

そうだな まずは じたばた探るのだな ひたすら進めばいいのだな

そうしよそうしよ

しゃくさんは 教えなど 垂れたつもりもなく

葉陰へと消えた

あほうな 人間は

無様にも やはり 涙など流しつつ

其の姿に最敬礼などしてしまうのであった

一寸の虫には どでかい 愚か者よりも 魂に満ちておる

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