泡立つ

もう眠らなければ と 

きゅう と 瞼閉じて

思いの 蓋をも きゅう と しめた

泡立つ思いが

言葉に繋がらぬまま

胸のうちの 壁に ぴちぱち と 弾けては 消える

消えたはずのものたちが

かたちないままに 膨れ上がって

脳細胞に 直談判を 始める

きいてきいてきいてきいて

いつか 聴いた 悲鳴にもにた 思いの渇望が 甦るようで

強張った瞼を 開いて

ひりつく 眼球を なだめながら

枕元の 飲みかけの 炭酸水の 蓋を開けて 飲んだ

ぷしゅぅ…

確かに 封じ込めた 思いはあったにしても

もう 取り上げるつもりはなかったのだ

こんな うつつともつかぬ夢を見せたのは

おまえか?

眠らせろ

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