こふきこがね

駅の階段に

こふきこがね?仰向いて

わぎわぎわぎわぎ…と 足が 空を掻いていた

文字通り 足掻く…だな

じき 羽の動力も使って 起きあがれるであろ と 思ったものの

余計なお世話さま

指を差し出してみる

途端に はっし!と しがみついてきた

草むらのほうへ 放ろうとしたのに

なかなか 離れぬ

連れていくわけにはいかないんだよう なんて 言いながら

もう 一度 二度 振り払う

結構乱暴に 落としてしまった気がして

すまん なんて 言葉も一緒に 草むらへ 放る

しばらく ちきちきした 指先の感触が 旅のお伴だな

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