見入る

土の中の記憶が

その 瞳であったものの奥に

息づいているのか…

すいこまれるように 見入る

そんな思いさえも

しずしずと そこへ たまって

いつしか 蝉の形に結び

再び 背中から めりめり と 割り 出でて

飛び立つような 気持ちにもなったりして

そこに いたものの たまと

二重写しになる

白日の 夢見心地

コメントをどうぞ