「てっせん」今年も 咲いてくれた
一輪
も一つ 可能性はあったようだけど
どなたかが 美味しく召し上がったらしい
これも 引っ越しのとき 前の家から持ってきて ばあちゃんが 丹精込めて 美しく咲かせていた
引っ越したばかりのときは 濃い紫と 薄い紫の 2色あったはず
しかし そのうち 紛れて見えなくなり
あぁ もう なくなってしまったんだな…と いつしか 忘れ去っていた
…のが 数年前 ひょっこり どうだんつつじのうえのほうに ひょるり と 伸びて 一輪咲いたのだった
昨年は 鳴りを潜めていたようなので
かずらを 探り当てて
支え棒に 絡ませておいた
…はずが
やはり どうだんつつじのあたりにもどり
支え棒には ヘクソカズラが ぐるぐるりと 巻き付いていた
他の家の てっせんが あちこちで もりもりと 咲いているの見て
うちのは 気配ないもんなぁ
今年もまた 見えないかもなぁ なんて諦めかけてたら
ぱん♪と きもちよく 手のひらを鳴らしたような有様に 咲いているの 昨日発見
…いや こんなに 見事に咲くなら 蕾とか兆しとか あったろうに
思えば ここ 一 二週間は 舞台作品へばかり 焦点合わせようとしてたものな
見落としだな
ばあちゃんが逝ってしまってから 二十年近く 「てっせん」が 咲くところを見ていなかったのは
植木屋さんや 草刈り軍団に 庭仕事を依頼しちゃってた弊害?もあったかもしれないけど
きっと 咲いている場所に わたくしが たどり着けていなかっただけだろう
そんなに 広大な土地でもないのだが
この藪庭に ようこそ♪
てっせん…て言葉は 漢字で見たとき ちょっと ショックなくらい 花とは 遠い と 思った
名付けた人は 茎に着目したのね
でも今は 確かに 鉄の線のようだね と 思う
クレマチス と 呼ぶ人が多いけど
やっぱり「てっせん」の 響きが好きだ
できうれば ひらがなの気持ちで 発音しながら…ね