はるの いのちの よろこびの

よとうさん

葉っぱや 土の上だと

のびのびするのに

手の上だと まるまる

温度かなぁ?

気配かなぁ?

手の上で のびのびしてもらおうとしたものの

何度やっても まるまるだった

あそんでごめん

どっちが どっちに 似ている なんて

どうでもよくて

やはりこれは

いのちの 脈絡の

脈々と 受け継がれゆく 相似形

光の偏光の 同角の 反映の

まあ 要するに

おんなじ星の上

あなたと わたくしと

生きているということ

見つめる目と 目

二度と会えなくても

忘れてしまっても

そこから 芽吹いたもの

胸のうちの 

靡く 思いの 草ぐさになり

伸びゆき

あやなし

いつしか 言の葉に 結びゆく

去りゆきしものたちも

ここにいるよ

胸のうちに 生きてるよ

手を振りつづけるよ

さようならではなくってね

畠とは 名ばかりの 荒野

しゃくと

はるじおんと

おらんだみみなぐさと 

きらんそうと

ほとけのざと

のげしと

たねつけばなと

きゅうりぐさと

げんのしょうこと

はこべと

ひめおどりこそうらが 生い茂るあたりに

こぼれ種 人参たちが おるで

すこぅし 人参 保護のため

げんのしょうこ以外を のける

すまぬ…

香草密林のあたりには そろそろ 紫蘇が 出始まってて

緑濃くなる季節

だいぶ土が みえるようになったけど

だんごむし よとうが みみずらが

おとととと!と 焦ったように うごめき出して

なんか 邪魔しちゃってるな なんて 葛藤など生まれつつ

作物っぽいもの 収穫できたら 御の字

繁りに繁った しゃくさんを ざっぱざっぱと 引っこ抜いておったら

視界の端に

はたり と

異色

目をやると なみあげは

からだは なりたての 若いさんみたいなのだけど

羽化の時に なにか 引っ掛かりがあったのか

羽の 一部が くしゃったまんま

うまく飛べないようでもあり

へろへろ へたり と

飛ぶというより 飛び落ちる感じ

あわわ

どうしよう

どうしたらいい?

そっと 手のひらで受けて

苺の 花の上に乗っける

とたんに 丸めていた ストロー ぴぅ!と 差し込んで

ちうちうちうちうちうちう てな感じに 蜜を吸っている様子

よかった

産卵するだろか?

まだ そんな体勢整ってないだろか?

迷いつつ

柚子の 木に とまらせてみる

へろへろへろへろ と 羽ばたきながら

あちこち移動したり 時に 落ちたり

なんだか はらはらしちゃって 

うあぁ とか

どっ どうする どうしたい どうにか助太刀できる?とか 声かけたりもして

汗だく

とりあえず 一枝に 落ち着いたようなので

んじゃ ま しっかりね なんて

辞す

余計なお世話様なんだけとさ

達者で切り抜けてほしいや

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