昨日の はしご

いただきものと

わたくしの欲求と

タイミングが 合ったので

駆けつけましたる

映画館 はしご

まず 一本目は

昨年 女川から未来を開く夏の文化祭にて お目にかかった 渡辺智史監督の『YUKIGUNI』(昨年観たのは『おだやかな革命』)

あまりにも 味わい深くて

まるで 映し出される そこへ 行ってきたような 気持ちになった

92歳現役バーテンダー 井山計一さんの

濃密なる 人生をめぐる ものがたり

丁寧に

何かへと 誘導するわけではなく

息づかいを 掬い上げるように 並べることが

いつしか 一人のものだけではない 織り成されてゆく 人間模様が みえてくる

とりつづけることで

出逢い直され 繋がれゆくものもある

あぁ

と うれし涙が流れた

そのあたたかさのなかへ

お邪魔かもしれないと思えど

訪ねてゆきたくなる

喫茶&バー「ケルン」にいって

「雪国」を 飲みたくなる

仙台にもご縁のあった 井山さん

バーテンダーの アルバイトをしてたこともあるという 父とも すれ違っていたかもしれない

なんだかそんなあたりも

ちょっと うれしい

よき出逢いでありました

映画館 はしごの あいだっこ

お久しぶりのあの方に 会いに♪とか

お呼ばれ受けてた 素敵な丘の上のイベントに♪とか

あれこれ思ったものの

遠いところに車を停めて歩いてしまっておる…てことで

断念

映画館と 映画館の あいだっこにある ブックカフェ「火星の庭」さんに 寄った

相沢由介さんの 一人執筆撮影編集ドキュメンタリーマガジン『インフォーカス』創刊号 買いに行ったとき以来だから

んもう だいぶ お久しぶり

きっと 素敵な本が 出逢いを待ってるかもしれないけど

本日のご予算的に…とか

これ以上 積ん読を増やすわけにはいかぬ…とか

心の褌と 財布の紐 きうううっ!と 締めて

ざっと 店内の 本棚 半眼で 見流した

半眼を かいくぐり 目に飛び込んだら 引き取るかもしれん どきどき…とか しながら…

んで 店内に漂う スパイシーな かほりに 心身 浸され

カレーお願いしますっ♪と うきうき伝えたら

「あっ…本日 仕込みの関係で カレーだけは あと40分ほど お待ちいただかないと…」と

堺雅人風の 素敵な笑顔の お店のかたが 申し訳なさそうに おっしゃる

うむむむむ

他のも美味しそうだけど

心は既に カレーいらっしゃいっ♪と

カレー方角に 全面的に 懇願の手をのばしておる

ううううぅ

40分くらいなにさ

次の 予定にはまだまだ 余裕がある

焦るまい

メニューとにらめっこして むうぅ などと 唸ったあげく

心はもう既にカレーなのでカレーを待ちます!…あ でも そんなこんなプレッシャーになったらもうしわけないのですけど と 告げたら

うふ♪てな 微笑みと共に「大丈夫です お待ちくださいね」と 言って くださった

アラブ風 ヨーグルト 飲みつつ

『YUKIGUNI』の パンフレットと

持っていった『イモムシの教科書』を 読んでいるうちに

瞬く間の 40分弱

待ったかい ありました

ツラくない辛(から)さ

野菜にかかってる ヨーグルトソースも しょっぱすぎなくて

うれしい

んまんま~♪

あんだけ ご予算的に…とか 紐締めといて

カレー食べてご機嫌になって

『YUKIGUNI』パンフレットに 寄稿なさってた 六車由美さんというかたの 著作を 思わず ネット注文してしまうという 迂闊さ!

映画のなかには 井山さんの 妻さまの 介護の周辺事情も 出てきており

そのいきさつに触れて…の 寄稿だったのだろうけれど

六車さんの プロフィールのとこに 紹介されてた 著作が

『介護民俗学という希望ー「すまいるほーむ」の物語』『驚きの介護民俗学』とか

興味深いんですもん

…なんつって

ただのいいわけ

なにはともあれ 満ち足りたお昼時でありました

昨日の道程 締めは チネ・ラヴィータ『道草』

重度の 知的・精神障害者といわれる方々が ヘルパーつきで 独り暮らしをしてゆくということの 周辺についての ドキュメンタリー映画

宍戸大祐(ししどだいすけ)監督は

にしぴりかの映画祭周辺にても 何度か お見かけしていて

にしぴりか美術館での「観るのもいいけど 作るのも…」のワークショップを ひょっこり 覗きにいったときも

ちょ としたことにも 細やかに分かりやすく アドヴァイスなさっていた…とか

今村彩子監督さんの 上映会&トークショーのときの やりとりなど

なんとも やわらかに 添うてくださるかただなぁ と 思ってた

この映画を 観て あぁ お人柄 じわじわと 染み入るように 伝わるわこりゃ と 思った

淡々と

しかし 丁寧に

ドラマチックを 切り貼りの 起承転結に並べぬ 誠実さ

落としどころがあるわけではない

腑に落ちないこともあるかもしれない

でも それは ひとつひとつ 種として

観るものの胸のうちに 蒔かれてゆく

知ることから始まるのだ

ひらかれてくとびらはあるはずだ

わたくしのなかにもいる りょーすけくんと おんなじ 心の動き

人の目を気にしなければ(ときどきしないけど!)わたくしも 花を摘むよ

蜜をなめるよ

綿毛を吹くよ

マンホールや 縁石ブロックや 己ルールの 踏み所ころを たどるよ

思い通りにいかないことは もどかしいよ

伝えられなくて 苛つくと なにかに 噛みつきたくなるよ

思いの動きの 出所に 想像を巡らせて

どうしたのかな?どうしたらいいのかな?て

寄り添うこと

生き合うこと

いろいろが当たり前だと 思い知ること

大事な大事なこと

見せてくれる

説教的にではなくて

寄り道道草しながら

ふふふ ねぇあそこみてごらん きれいな鳥がいるよ♪て 喋りかけるみたいにやさしく…

これ 文部科学省選定とかなって

多くの 学校で 観てもらえたらいいのになぁ

そんなことを思った

エンドロールクレジットに 今村彩子監督と つっち~せんせいの お名前 みて

あぁ♪温かなつながり♪て うれしくなって

また 涙にじむ

やさしいひとときを

ありがとうございました

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