小松菜ボレロ

台所窓辺しげしげさんたちのなかの

小松菜の ひとつが

花を 咲かせた

他の小松菜かぶたちと

それを 見上げる目線にたったら

ラヴェルの ボレロが 浮かんできた

憧れ続けて 生で 観るのが 叶わなかった ジョルジュ・ドンの それではなくて

思いがけず見ることのできた 奇跡の身体能力 シルヴィ・ギエムの 姿を 思い出したりもして

ふ と おのれのからだが 踊るものではなくなっている 重さであることよのぉ と 思う

いや この重さでも 踊るけどさ

も少し 絞り込みは必要だけど

無理に何処かへ 寄せるでなく

ここで

このかたちで

思いを動きにのせてゆくことなども思う

…なんつってたら また 鍋焦がし 寸前!

あぶねえあぶねえ

小松菜ボレロ

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