それでも愛があるから

朝出掛ける間際に

父「早く!おかさん何着てぐんだが 着せでやれ」

いや…もう昨日のうちに 揃えておりますでしょうに

「着替えはあやこだって 呼ばってっから行げ」

別に わたくしじゃなくてもよいらしかったのですが

ちょっと肌寒いかもしれないから とか あれこれ迷うこと 言ったからか

父ったら めんどくさそうな顔しちゃって

それみた母が おとさんまた機嫌わるくなるな と 気にして

わたくしに 声かけるようにいったらしい

曇り空

確かに 昨夜揃えたのよりは 温かいものの方がよいかな…

昨夜 母

身体の痛みがきて 眠れそうにないから…と

久しぶりに 睡眠導入剤を 欲しがったのですね

ずっと 飲ませずにおりましたが

デイサービスの ゆうゆうホームさんで 

本日 菜の花畑への 花見予定だったもんだから

眠らんでいくと 大変かな…とね

鬼娘 お薬飲むの しぶしぶ 許可しました

んで なんつうか そんなこんな 不安で揺れてんのに

父ったら 疲れもあって

ぞんざいな言葉なんか 吐くもんで

母 若干 めそ…

いま出掛けなくちゃ仕事に間に合わない と 思いつつも

ここは ゆっくり向き合って 気持ちよく過ごしてもらって

見送りまでいよう と 思ったのでした

いなきゃいないでなんとか なるものなのですけどね

事情をわかっていてくださる こどもの家エミールさんの リトミック仕事…またもやごめんなさいお休みさせてください…てことにして

お洒落母姫の 春の お帽子など 引っ張り出してきて

羽織るもの変更したりして

臨時のお休みで 家におる あんちゃと 二人

母とあれこれおしゃべり

「なんだ もう出掛けていいぞ」と 父から言われたものの

電話して 午前中の仕事 休ませてもらうことにしたんだ と 返す

「なんだ…春の帽子なんて そんだどうでもいいもんのために…」と 苦々しい物言い…

母が 帽子がどうこうじゃねぇんだよ 着替えは 父だって手伝えんのに やろうとしねぇでいっから腹立ったんだっつうの そのまんまほっといたら 母だって 弱気な思いのまんま出掛けることになったたろうがよぉ!…と 言おうとしてやめた

父だって 夜中の 二時間毎の おしっこ助太刀で へとへとだもんね

他に誰かいるときは 休みたいもんね

でもちょっと 考えてほしい ものの言い方とか あるんだよね

そんなこんなを ごろごろと べろのあたりで ためつすがめつ

ま なんつうか お洒落しねぇとっつぁまには お洒落母姫の お気持ちに 苛つくこともございましょうが 美しい愛するおくたまのために たまには 一緒に より美しくみえる(…と 母が納得する)ことについて 思いめぐらせてみましょうや

なんてね

ふざけた言い方すると

「そんなこと ごぢゃごちゃしねくたってだいじょぶだっ」(←充分綺麗だ とは 恥ずかしくて言えないらしい)と

とりあえず 最大の賛辞を オブラートだの 衣だので ぐるぐるに包んだような ものの言い方で 返したりもして

まったく 不器用な とっつぁまであることよのぉ

あ”~!んもう お陰さまで 

ゆとりの 月曜の 朝と なりぬる だわ

仕事ができなかったとはいえ(お金をもらえないということね)

ゆとりある時間とか 安心した顔をみるのは 嬉しいことなので

それはそれでいいんだ

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