身を削ることもなく
ほんのひとつまみにも満たぬ
けれど めったに吐かない 甘い台詞を
ひょい と 放られて
思いがけず ぽう と 熱い想いわきあがり
くるくるくるくる と 回転する心持ち
あぁ わたし綿菓子製造器
ほんのささいな 粒が
期待と幻想と勘違いの空気を孕んで
ほわほわほわほわと 膨らんでゆく
冷静に 押し潰せば
ほんのひとつまみの 欠片に戻ることを知って
でもいましばらくは
甘く やわやわと 膨らんだ
夢を見させて
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