裏当て

ほつれた メキシカンドビーの 裏打ちに 用いてみたのは

紋金紗に 手描きみたいな

夕焼けっぽい 柄

かつて 通いつめた 古道具屋「ざった屋」さんの てこちゃんから

ただ同然で 引き取った布

これ なんすかね?て 訊いたら

「踊りかなんかのじゃない?こういうの あなたしか 持ってかないから やるから」て

他に いくつか 見繕った 和服地とともに 袋に入れて寄越したのだった

今日は 曇って 夕焼けが いまいちだけど

これが かわりに なってくれるね

お店閉めてから 久しいけど

てこちゃん 元気かなぁ?

今年の お年賀のお返事はなかったなぁ

なんだか 無性に 会いたくなる人の 一人

店主と お客の 間柄だった だけなんだけど

身の回りに てこちゃんからいただいたものが

ものすごくあって

手持ち無沙汰でも

なにかしら 慰めになってくれるもので 満たしてもらえてる感じ

いつも 支えられてるんですよ~

きっとまた いつかどこかで…

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