こだわりすぎるなと言われたりもするけれど

思い入れがあるものに対して

これは○○の由来で とか

○○のおかげで △△に出会って とか

それにまつわる 物語など くだくだと のべてしまいがちなのだけど

かつて 父は「ものに こだわりすぎるのはよくない」と よく言っていた

思い入れで 重くしてしまって 周りが見えなくなる とか

見極めることができなくなる とか

そんなあたりのことを言いたかったようなのだけれど

父 倒れる前の いつだったか

しあわせの呪文「いかなごのくぎに」に関して

東日本大震災ののち まだ 宅配便が 個人宅への届けものを 復活させていない状態のとき(通信は やっとこ復活したあたり)に 送っていただいて

地割れを飛び越え 営業所まで スキップするみたいにして 受け取りに行ったこと

毎年思い出して

泣きそうになりながら その話を語ってしまう わたくしに

また こだわりはいかん…てな ことを 言い始め

なんだよ ありがたい思い忘れたのかよ どれほどこれに支えられたのかって思いをよ!と 食って掛かるように言うわたくしに

「いちいち言わねぇくても 忘れてねぇし 間違いなく んまいの わがってっから 早ぐ 食わせろ」など ムッとして 言ったのでした

あれは 早く食いたかった てのもあって 

ことさらに 激しく言ったのかもしれないな

ははは

今年も いただいたんだよ と ちょっと 涙など 滲ませながら 声かけたら

何を言ってるんだ?風に 目をきょろり とさせて のち 

また おねむ時間になったようで

目を閉じた

今や 口から食べられない 父だけど

地震の記憶も どこか 取り出せないところに しまい込まれているようだけど

口にせずとも 義理堅く ひとからも 信頼されていた存在 てことに かわりはあるめぇ

また ちょっと 泣く

コメントをどうぞ