抱え込んでもしょうがないのに
紛らす気にもなれず
ぼう と 立ち尽くすように
その 文字を見る
誰かの笑顔を 思い出す
天井を見る
蜘蛛が 這うている
どうしようとも
時間は過ぎてゆく
過ぎてゆけ
誰かの苦しみも
持っていってくれ
乞う思いばかりが
枝葉のようにのびて
空を掴むでもなく
ただのびて
あぁ
湿った 息が
もやり と たちのぼり
消える
体温
誰かを温めるでなく
消えゆくという
無力感
今夜は そんな夜だ
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