
とてぱた 買い物
支払い待ちの 列
レジ横の キャラメルに 目が留まる
郷愁と 購買意欲に 突き動かされ
うっかり 籠に入れる
くそうぅ 乗せられちまったぜ
負け惜しみみたいな 気持ちで 照れ隠し
蝋びきみたいな 紙ではなく
今は アルミみたいなのね
1つ2つ 続けざまに 口に入れてみたりもして
大人食い
大事大事に 惜しんで 食べてた 幼い頃の わたくし
惜しみすぎて とけちゃって 台無しになってて
べそかきながら 箱から 融け流れたとこ こそげて 舐めてたっけな
ばかだねぇ
でも そんな風に 一粒に 向ける 眼差し 思いが 悔しいけど 美しかったね
変わってないくせに 変わったふりなんかしてしまう 自分が かなしくて
ちみっと 泣く
やっぱり 大事大事に 食べよう
でも 融けてしまう前にね
変わりながら かわらずにいたい なんて
欲張りながら
キャラメルを 箱に仕舞う