かしゃらかしゃり

命の可能性たちを 旅立たせた

高砂百合の 種コップたち

少しずつ引き抜いてゆく

取りまとめたときに

かしゃらかしゃり と 軽やかな音が鳴る

むかし じいちゃんが 南の島のお土産に 買ってきてくれた

透き通る 貝の 風に鳴る 飾り物を 思い出す

風が 温んできて

心持ちも ほどけてくるようだ

春は 境目なく

もう 染み出してきてるねぇ

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