探し惑う

あのとき

その眼球のなかに

とらえられたままでいればよかった

よごれつちまった身を

透明で 美しげな 珠のなかに 閉じ込めて

うっとりとしながら

共に 世界を見ている気でいられればよかったのだ

よかったのに…

壊れたのか

壊したのか

張力失われ

水溜まりと 化した そこへ 立ち居り

滴の垂れ落ちる 髪のまま

向けられていた 眼差しであったものを

探し惑う

あれから ずっと 迷子なのだ

幻想と 知りながら

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