なつかしいにおい 幻燈

懐かしい 匂いを嗅ぎたいため だけに

鉄棒を握ってみた

くんくんしたら

逆上がり練習の 砂ぼこり

少し鉄錆色になった てのひら

まめ

いつのまにか 沈みかかった 夕日の 小学校校庭

いくつもの 情景が 

幻燈のように 

ぼぅと 浮かんだ

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