コラボと言えるか…

『道化が 語る ものがたり』企画が 通ったあと

「せっかく一緒にやるのだから 何か コラボレーションみたいなもの やってほしいです」という 要望は はじめからあった

3年前の 丸森 斎理屋敷での『道化が 語る ものがたり』では

急遽 その場で お客様から お題をもらって

半片ブラザーズさんと ピクルス田村さんが ギターの即興演奏(でも 助さんの指示で 大枠の コード進行あり)

助さんが いただいたお題を 繋げて 即興の 歌語り

わたくしは その横で それらのパントマイム?…てなことを どたばたと やらかしたのでした

三題話的 お題は たしか「サンタクロース」「おばあちゃん」「ごめんください」だったかな?

コラボというよりは 当て振りっぽかった あのとき

でも 言葉すべてを 聞き取ることはできず

途中から 暴走気味…

サンタクロースが 戸棚に隠れて 羊羮を食ってしまうのだが しれっとして ごめんください…みたいな?

んもう なんか 己の妄想暴走構想失踪…

で 今回は もしやれるとしても そういう「聞き取れない」致命的なものてはなく…と 浮かべたりもしたものの

メールのお返事も ままならぬ 殺人的忙しさ続きの アルルカン・ヴォイス・シアターさんたちと 

打ち合わせも 稽古もできまい…

なんて もやっとしたまんま 

「詳しいことは 宣材写真撮りで 会ったときね」てことになってたし…

でも 別ルートから「コラボをやるらしい」話 助さんの耳に届き

「?それ 聞いてないけど?」などいう 戸惑わせる状況に…

いや まだ言ってない話 というか 決まったことではないのですけど もごもご…なんて

慌てつつ でも 要望をいただいたことやら あれやらこれやら 伝えたらば

「ちょっと待ってて 考えとく」などと 

恐縮至極&冷や汗

で 5日後に「コラボとして『坂道』やれたらと思います…ので 一人の男の人生 0歳から 75歳まで 演じてもらうことになります」との連絡

…脂汗…

美しい 画像と ことばと 音楽と…で 完成された 人生詩…『坂道~Les Pentes~』

その 出来上がった世界に わたくしの立つ場所など あるのか?

しかも わたくし 男ではありませんし

75歳まで届いてないですし…

今だから 言うけれど

やるぞ~♪の 思いも あったにはあったけど

尻込み方向の 思いばかりが 沸き上がってましたる

自分の 経験や 感情から 芽が出て 膨らんで 色付け肉付けしてゆく作品作りとはまた 違う

でも そこは「これならやれる」という確信がなかったとしても 

「こいつにゃ無理だ」という 確信もないからこそ 投げ掛けてくださった話であろう

わたくしのなかに すぐに「やれる」確信が 生まれなかったとしても

受け取って 立ち上がろうではないか 

今の自分が 信用できなくても 明日の自分は 今よりもっと マシ…ましてや 火事場の馬鹿力は とびきりあるもん!と

そんな ほぼ根拠も説得力もないものに 突き動かしてもらいつつ

踏ん張ってみた(かなり 大きく息の長い不安と 添いながら)

日々の暮らし 忙しさに 呑まれそうになり

苛立ち 焦り 悲観…なんかもう ううううううううぅ なんて

久しぶりに 唸りながら おりました

機嫌も悪かったりしてね…すまぬ 家族ら…

何度も何度も何度も『坂道』CDの 助さんの語りを 聴いても 暗記が苦手な わたくし 

流れなど そらで 言えるわけもないのだけど

そのうち いっている言葉の 表面的ではないところに 日々の暮らしの思いが ひたり と 貼り付いて そこから 何か 芽が出るような 感覚

やらねば 出掛けねば…それなのに 呼ばれて 母の車椅子の ハンドルを握る 感触に

もっと この事に集中したいのに かけ離れた用件や 仕事へと向かわねばならないとき

ふと 求めながらも そこへゆけぬ男の 日々が重なる

そうだ 創作に集中するための 切り離しをせずに 作り上げていこうと 腹くくったではないか

追われているような思いでいる 今ここの あれやこれやが すべて 何をか みせてくれているではないか

ちゃんと見ろ

目を覚ませ!

ようやっと なぞるではない ひとり暴走するではない 立ち方など 光明…ほんの一筋あるかなしか…見えてきたのでした…本番 数日前

しかし その後「画像投影は なしにするそうです」と 舞台監督さんからのおしらせ

公演まで ほんの数日…

むむむ?と すこぅし 揺れたものの

だからといって 何かが 大きく変わるわけではなく

触れながら 少し離れながら その場で 生きていこう と 思えた

思うしかない… 

んで 前日 初めての 合わせのとき

当て振りでもなく 同じ空間に 立ちて

添うたり 離れたりしながら 自分の流れなりに 膨らませてゆくこと

なんとなく 前よりも 頷けそうだ と 思えた

せっかくの パントマイムなのだから…と

パントマイムならではの からだのさばきで 時間軸の転換など 盛り込もうかとしてたけど

なんか それも 詰め込みすぎかな と 

てばなすことにした

遭わせ終えたら

「『坂道』のあと『Time Say Good-by』うたうから なんかそこで やってね コミカルなものでもいいよ♪」と 助さん

ん?

終わってお辞儀して しっとりした雰囲気で わたくしの そんなん 邪魔じゃないすか?

いなくなった方がよくない?

いるとしたら どんな気持ちなの?

お辞儀で 素になってたら 女として立ってる?

『坂道』関係なく 踊る?と 焦り 再び

でも ふと 盛り込もうとした 回想シーン

一見 哀しい流れはかりだったけれど

その奥には 愛しい思いか一杯つまっていたんだよ

そんな思いを重ねて 生きて 描いていこうと わかったんだよ…てところに 戻りたいよな という 思い

じわんと あとから 湧いてきた

まるで その流れが 当然の 落としどころとして はじめから 用意されていたみたいに

腑に落ちた

「で どうするか なんか 浮かんだ?」て あとから 助さんに 問われ

むふん♪なんて 訳のわからん返事で 胸など張ってみせた

そこで 具体的な 動きの構想は まだ 浮かんでなかったのだけど

やはり 本番の現場では 思いもかけない 引き出しが開いたのだけれど

そうか それを 開けるべきだったね なんて

火事場の馬鹿力委ねの わたくし

普段の自分が 思いもつかぬ 自分に 救われた(個人的感想です すみませぬ)

もっと 緻密に 組み上げていった方が よいところも もちろんあったろうけれどね

それはそれで またの機会があれば…

「別の場所で『道化が 語る ものがたり』やってもらえませんか?」という お話も ちょこちょこっと いただいた

助さんに お伝えしたら「おぉ 実現するといいね」と 軽~く 言ってくださる

むうぅ 大忙しのくせに…

いいのか?

ほんとに やってもらっちゃうぞ

でも 今度は も少し 困惑させぬように 計画的に きちんと お伝えする所存

その暁には よろしくお願い なんて

性懲りもなく 思うのでした

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