角田弁

視覚障害の方へ 角田広報を 読んでテープに録音する 「声の広報」ボランティア というのに 関わらせていただいて 大分たつ。
以前あった「知ってっかいん 角田弁」のコーナーは、他の方が「発音できない」・・・といって、大抵わたくし担当でした。
利用者の方と 対面した時、一言喋るや否や「ああ、いつも聞いてます。ちゃんとした角田弁ありがとないん」と言っていただいて 嬉しかった。
で、方言の話 ブログにのっけると 結構反響いただくのですが、
いつもメールの方に あれこれくれる 信州の「たみおば」からの 角田弁周辺についての 面白話・・・かいつまむのが 面倒なんで コピーしちまい・・・すまぬ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<おばメールより>
私もネイティブ角田弁には自信あっけんとも「ちもいなす」と「あずだすた」って言うのは聞いだごどねえなんや。角田離れて40数年たっても、どうも角田弁でないとピタッとこない状態表現ってあるんだよね。
例えば「いずい」・・・なんとも身体に物理的な違和感のある状態・・・うまく説明できない、う~ん やっぱり「いずい」のほかに言葉ない。
「やばつい」・・・内側から濡れているような不快な感じ。「気持ち悪い」なんていう一般的な言葉では到底表せないっていうか・・・ね。
信州でも、疲れてどうしようもない時に使う「ごしたい、ごしてえ・・・」や、気力・やる気のない人のことを「ズクなし」って言うことなど、土地の人しかわからないニュアンスのことばいっぱいあります。
そういえば高校の頃、信州は諏訪出身の伊東っていう東北大出たての若い男性教師が担任で、角田弁がもとの行き違いがいろいろあって大笑いしたこと、思い出します。
 その① 生徒「せんせ、時計ほろっ(・・・)たんだげんとも・・・」 教師「お、そーか、どこでだ?」 生徒「わかりません」 教師「どうして?」 生徒「・・・どこって言われても・・・」 教師「じゃ、それ、見せてみなさい」 生徒「えっ?せんせ、わたし、時計ほろったんだでば!」 教師「えっ? 落としたのか?」 生徒「はい」 教師「なんだ、そんなら最初から落としたって言えば良いのに・・・」 生徒「だから最初からほろったって言ってんでねえの!」
*「ほろった」って、その状況をよくあらわしていると思うよね。自分が意識していないうちに、ホロッと落としてしまった状況を。
その② (先生の下宿のおばさんが、出勤しようとした伊東先生に玄関で声をかけた)
おばさん「せんせ、ケーチャ(・・・)だよ」 教師「???はい、どうも???」 おばさん「ケーチャムグレ 直すがい?」 教師「???そうですね・・・???」 おばさん「そのまま行くのがい?」 教師「はい、そうですね?どうも・・・? では行ってきます。ありがとうございました???」
*裏返しのこと、今も「ケーチャ」って言う人、いるかなあ・・・。ひっくりかえしが展開した言葉なんだろうか・・・。伊藤先生、ケーチャのまま、すまして学校へ行ったわけ。結構おシャレを意識してたヤツでしたので笑えました。
 テレビ朝日金曜日深夜の「探偵ナイトスクープ」好きでよく見ます。ずいぶん前、視聴者の「夫婦げんかのもとになってるアホ・バカの分布を調べて欲しい」との要請に応えて全国調査した結果を番組制作者がまとめた「全国アホ・バカ分布考」って本があったけど、面白かったよ。
柳田國男の、方言は文化の中心(つまり、長い間都だった京都あたり)からカタツムリ状に周辺に広がる「蝸牛考」を証明した力作。アホ・バカ以外でも東北北部と九州西部あたりで今も同じ方言が使われているっていうこと。
 そういえば、松本清張の「砂の器」だったか、なまりから、事件の舞台をてっきり東北地方だと思っていたが実は山陰の島根県だったというのがあったよね。
 方言は大事な文化。しっかり継承してくないない!あやちゃん。
 
信州のおばさま より
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「アホバカ分布考」 ずーっと前 たみおばから聞いて 読んだった。
面白くて 人に貸しまくって・・・未だ返ってこず。
柳田國男先生の本は わたくしにとって 聖典ですな。
けちゃむぐれ・・・心ではよく使う。口に出しても ふざけてるみたいにしかとられなくて哀しいんだもん・・・でもこれからは もっと胸張って 使うかな。
・・・ま、胸張ることでもねえか。

コメントをどうぞ