ぶ!

朝 車 出してすぐ

ぶ! と

ゴシック太文字の 如き 音と 感触

なんにゃらかが 車の 全開窓から 入ってきたらしい

一瞬の ぶつかりだけで

姿は見えず

蜂あたりの 刺すものじゃないとよいなぁと

ちょこ とだけ びくびくしておりまして

んで そんな 訪問を 忘れかけた頃

ふと 左斜め下に 気配…

見たらば ギアによじ登る

蝉さまと 目が合った

あなたでしたか

みちづれ♪ なんて 思って 

嬉しくなったりしたものの

あまり都会に 移動させちゃうのもなぁ…そうだ♪わたくしの大好きな「杉抱きの桜」がある辺りに 放そう

そんなことを思って もう一度 蝉の目を 見返す

なんだか 凝視されているような眼差し

しばらく びゅんびゅん4号線を走り

あの角曲がったら コンビニエンスストアの 駐車場に停めて 木の方に 飛んでってもらうよ…と

声に出した

また 見ると じりじりと ギアのてっぺんまで登り

ぢ…と 音声でないような 振動が聴こえたのかと 思ったら

偶然にも 杉抱きの桜辺りに 飛んでいった

おおおおおおおおお

思わず 唸る

わたくしの 大好きな 木の辺りを

あの 緑を帯びた目が 見て

そして その記憶と命を 次へ 繋いでくれたら うれしいな

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