夏草で ゆく

刈られても 刈られても 伸びゆく 夏草を 踏み分けてゆく

どこかを 目指すのか?

何かに 憧れるのか?

ひとあし ひとあし

思い 惑い ゆく

もしや 目指し 憧れるは

あしもとの たくましき 夏草であったか と

ふいに 向ける眼差しが

遥か 彼方から

此方へと 還り来る

からだの 痛みも

こころの 痛みも

焦りも

不甲斐なさも 抱えたままで

ひとあし ひとあしを

撫でるように 味わいながら

夏草で

ゆくのだ

コメントをどうぞ