自然エネルギー…という やさしげな言葉で
近隣の 山々が 取り返しのつかない自然破壊で 削られようとしてる
筆甫や 川崎町に…
メガソーラーだけでなく
こんだぁ 風力発電ですと
しかも 近隣住民に きちんとした説明をしてから…ではなく
決定してから 説明されてるとか
川崎町よ
宮城県よ
地産地消でもない 電気亡者に 売るのか!?
感情論ばかりでは 説得力ないのだけど
NPO法人 森の美術館さんが
専門的に調べておられる方の 意見書を シェアしてくださっていた
ご参考までに 見てくだされ
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昨年丸森のフィールドでお会いし、地球守を通して交流させていただいておりました、土中環境の著者、自然土木の実践者である高田宏臣さんより意見書を頂きました。
以下に添付させていただきます。
【 蔵王風力発電建設計画への意見書 】
私たちは土中環境の視点で、災害地やこうした山地の大規模開発箇所流域を中心に環境調査しているものです。
川崎ウインドファーム計画の見直し、撤回を求めます。現段階で想定できる問題と懸念について、以下の通り、お 伝えいたします。
1.発電設備の基礎工事がもたらす、山の環境保全機能の破壊
全⻑ 180 メートル近く、かつ風を受ける風力発電設備建設においては大規模な基礎工事を要します。
それを流域環境の機能上の要である山地、特に尾根筋付近で行うことは、流域の水脈環境・土中環境を不可逆的に 変えていきます。
尾根筋は本来、水脈環境における要であり、風力発電設備の基礎が、山地上部で水脈を分断し、大地の通気浸透機 能を損なうことで山全体が乾燥し、その影響が将来的に流域を中心とした広域に及ぶことから、建設計画を見直すべきと考えます。
山の乾燥は流域における水の涵養力を損ない、河川水の恒常性を損ない、その影響は流域全体を不安定にし、森林 の劣化、岩盤や斜面の崩壊、河川への泥の流入と堆積、そして土石流の危険をも増大させます。
風力発電設備で水脈環境が大きく変わる例は、⻘森県の津軽ウインドファーム開発後、その周辺に広がるペンセ湿 原の広大な泥炭層に影響し、世界的にも大変貴重な出来島最終氷期埋没林が腐敗、崩壊した事実が示します。
数万年規模の大量の炭素を固定してきた泥炭層は今急速に失われ、現地では鉄分が溶脱して赤く油脂を含んだ水が 海へと流れ続けています。
時系列を追えば、風力発電開発の影響が泥炭の喪失を加速したことは明らかで、この現象は一般的に説明される温 暖化原因説では、現代も変わらずに健全な状態で固定されている泥炭層との違いを説明できません。
人工的な要因を含めて変化を見てゆくことで、違いを明確かつ容易に把握できます。
東北の環境の骨格である蔵王連峰の水脈と連動する重要な山地で、大規模な風力発電開発が行われれば、周辺河川 の恒常性や森林の通気浸透性に短期間で甚大な影響が及ぶことは明らかです。 観光や景観的なダメージにとどまらず、これが下流域の水害の危険を助⻑し山域全体で土砂崩壊、土石流の起こり やすい環境を招いてゆくことは容易に考えられます。
また発電設備設置に伴う山地環境の破壊は付帯する関連工事において二次的にも三次的にも波及し、山全体を荒廃させる要素を多々含んでいます。
考えられる荒廃の要因を以下に列挙します。
2.動物の移動に伴う農作物被害の増加
環境の荒廃が動物の食害圧を高めることはさまざまな論考で示されています。*1
山地上部の広域で巨大な風車が立ち並び、その地響きや人工音が動物の住処を奪い、行動を変えていきます。
その影響は周辺農地に及ぶことが容易に想像できます。
計画通りに開発が実行されたのち、動物の行動調査、農地への影響の変化を追って調査すれば、その影響は容易に 示されるでしょう。
日本のアセスメントにおける表面的な環境影響調査ではなく、変化を見てゆく調査を実施すると、こうした開発が 漸次的に地域の暮らしや環境を大きく変えてゆく事実を示していくでしょう。
3.人工的な振動が土壌微生物環境へ及ぼす影響
巨大風車の人工音や振動は、健全な環境の恒常性を担う土中菌糸の健全な伸⻑を阻害します。その結果、土壌は硬 化乾燥し、山全体を乾燥させていくことが、他の風力発電設備開発地で観察されます。
今回の規模で開発工事を行うことで、土壌微生物環境への影響によって、急速に山全体の荒廃をもたらすことが予 想できます。
4.建設ヤード、作業道の建設に伴う影響
資材運搬及びストックヤードの造成が水脈環境に影響し、そこが崩壊の原因になる事例が多く、環境荒廃の要因を 内在しています。
崩壊防止のために局所的に対処したとしても、その周辺に及ぶ影響は避けられません。工事終了後もその跡地は土 砂流出源となり、その土砂は谷筋に堆積して土石流等の危険を増していきます。
山地の大規模開発はその工事のプロセスでも環境に大きな影響を及ぼし、周辺箇所の崩壊は早期に始まります。こ れは下流域の住⺠の安全に影響しますので、開発開始後、定点観測、継続調査を行い、示していきたいと思います。
5.残土処分に伴う影響
巨大風車の基礎工事では大量の残土が発生します。
その搬出処分をする場合、連続して通行する大型車両の重量が路面を圧迫し、山地ではそこから泥水の流出源とな っていきます。
泥水は地表の空隙を塞ぎ、森林機能の保水機能の劣化を招きます。
残土埋設においても、通常行われることの多い谷筋上部への残土堆積は流出防止策を期しても、周辺山地からの地 下水の湧き出しを妨げて、浸透機能を損ないます。
そもそも、自然環境の自律的恒常性維持への配慮に欠ける現代の建設土木において、環境への影響は内在的な問題 であり、環境機能の劣化は広域に及び、災害の起きやすい地域に変えてしまうことは、その視点を持って調査を行 うことで明確に示すことができます。
これほどの大規模開発を山地尾根筋で行うことは避けるべきと考えます。
一般社団法人 環境土木研究所 代表理事
特定非営利活動法人 地球守 代表理事 高田宏臣
*1
参考:シカの異常増加を考える 北海道大学和歌山演習林 揚妻直樹 など
そしてそして
意見書提出も ぜひ!
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