ばあちゃんは 何でもこさえてしまう 裁縫の人だったけど
母は 名前の刺繍などは ちょこっとだけ してくれてたけど
裁縫関係が 好きではなかった
なのに 何思ったか
小学一年生の頃 マフラーを 編んだくれた
あんちゃに 緑の
わたくしには 真っ赤なの
シンプルな 棒編みのやつ
冬は いつも それを巻いていた
小学高学年になって
やっぱり 赤より 緑がいいなぁ と
自分で 常緑樹みたいな緑色の毛糸を買って 棒編みしてみた
母に編んでもらったものは いつしか お蔵入りにしてしまってた
しかし お蔵に入れっぱなしてたからこそ
かつてのまんま 傷みもせず あり続け
つい先日 また巻いてみようかな と 取り出した
母が編んでくれた 49年ものと 自分で編んだやつ
なんだか 季節外れの クリスマス飾りみたいだけどね
母に見せたら
「よぐとってだごだぁ!(よくも今までとっていたね)」と 目を丸くしてた
よっぽどのことがない限り ものを手放さないでいるよな と思う
きっと 今しばらくそんな感じでいるであろう
なかなかに 温かい