なにができるだろう

我が物にしていたものが

その身から 去りゆくのは

その意思で 離したのか

知らず 失ったのか

不本意ながら 離れたのか…

打ち上げられたものに 手を伸ばせたとしても

己の 出来うる事が

わからない

届かぬものへと 喘ぎ 手を伸ばすような 思いのまま

お前の手など いらぬ とでも いわれたら 楽なのだろうか…などと

せんないことを 浮かべ 沈めて

呆けたように 立ち居たのちに

つまらぬ感傷を 引く波へと 放って

手の届くところにいる人の 笑顔のために 帰ろう と 

踵を返した

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