「森の小道いこう」と Sくん
『おおかみなんかこわくない』の 遊び歌で
♪もりのこみち さんぽにいこう おおかみなんかこわくないよ♪てな 歌詞があるので
そのあたりからきてるのだけど
自分より 丈高くなってる 草ぐさの ところを
ちょっぴりこわいから 一緒に…という気持ちは ことばに せずに
案内してあげる風に 誘ってきて
わたくしを 盾にしたりしながら
ずんずん いく
顔よりもでっかい いたどりのはっぱ ちぎって
しょうりょうばったの 小さいさんみて
また ずんずん すすむ
なにするでもないけど
その「ずんずん」が たのしい
「もりのこみちだったね~いってきたのね~♪」て
お友だちのいるところで 誇らしげに 言う Sくん
ちょっと 称賛めいた 視線など 集めて
さらに うきうきして「また森の小道いこうよぅ」て
わたくしの 手を 引っ張る
こんどは さっきよりも 手を ぎゅう と 握らず
わたくしより すこぅし 先をいく
さっきより Sくんの 背が のびたみたいにみえる
森の小道