その手の温かさを思い出す

夕暮れの道

ちょうど 頬のあたりが

あたたまってきた

それは

すこし うえから

そっと 頬に 手を当てたようで

あの日の

その人の

やわらかく おおきな 手のひらのようで

思わず 手を重ねてみた

重なる手は

もうここにはないのだけれど

いまでも 温めてもらっているよ

わすれないよ

そんなことを こっそりつぶやいて

胸のうちも すこぅし あたたまる

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