このなかに

新聞社の写真集 2冊も家にあった
『巨大津波が襲った 3・11 大震災』河北新報社
『AERA 臨時増刊 東日本大震災 レンズが震えた 世界のフォトグラファーの決定版写真集』朝日新聞社
遠くに写っているこの家 この車 この土 この水の中に
まだ命が息づいていたのかもしれない
穏やかな気持ちでは 見ることが出来ない
石巻でうかがったこと・・・
まずは 道路を確保するために 
うずたかくなった瓦礫や 転がる車の中に 亡骸が見えても 見ないふりをしながら 作業を 続けていたこと
むき出しになっている亡骸は とりあえずどうしようもなく ありあわせのものを掛けるだけにしたこと
届かない 電信柱の上あたりに引っかかるのは なすすべもなかったこと
ガラスが割られた 車は とりあえず捜索済みとわかったこと 
淡々と 語ってくださったのを ただ聞くしかなかった
巡った街中に まだ転がっている 家だったもの 車など
目に付くものはとりあえず 捜索済みの紙やら 印が付いていたっけ
途方にくれるような 数々の作業を 今も 多くの方々が してくださっているのだ
忘れかけても思い出しても
今も続く「震災後」
それぞれで受け止めながら 歩いて行く

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