安否

残念という言葉のように 念が 残るというのであれば
瞬間で とり去られてしまった たくさんの人生・・・
いま そこここには 彷徨う念 ばかりなのでは・・・と
夢とも うつつともつかぬ 光の玉たちを見ながら ぼんやり 布団に仰向く
どうやら 通電して点いた どこかの家の明りが そんなことを思わせたのだろう
真夜中 1時頃 目が覚めた
電気が通って 久しぶりに見る 明るすぎるテレビ
淡々と映し出す 名前の数々に
まさか無いよね まさか無いよね まさか無いよね・・・と 
呪文のように唱えながら
じっと見入ったり わざと 横目で見てみたり
拳を握って  息を吸っていないことに気付く
いつもすぐ返信をくれた友人も
電話に出られなくても すぐ折り返してくださる あの方も
昨日までの わたくしみたいに
電波が届かない状態にいるだけかもしれない
バッテリーが切れているだけかもしれない
それだけかもしれない
それだけだといい
それだけであってください

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