繭の まどろみ

雨の朝
雪になるほど 冷えていなくて
飛び起きるほどの 用事もなくて
ほんの少しだけ ずらしたカーテンの隙間から
輪郭の定まらぬ 雲のめぐる 空の ひとかけを ぼう と 眺める
己の 輪郭さえ まだ 定まらぬような ひととき
雲におおわれ 雨に囲まれ 砦の中で 布に包まれ・・・
守られている 安堵の源は
胎内の記憶なのだろうか などと
愚にもつかぬ事を つらつら 浮かべる
至福の寝坊

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