雪でもないのに 南天の実を摘む

穏やかな蜂さんたちでしたおひさま原っぱ保育園の お散歩にて
Aちゃんが 真剣な顔をして 南天の実を集めていた
もっと とりたいの! と 枝を しなわせて ありったけ 取りきる勢い
少し残しておいたら? と 思ったものの
それって 木のため? 欲張らぬように節度を知ってもらいたいため?
うまくいいあらわせず そんなにしたら 木が折れちゃって可哀想だよ・・・なんて
論点ずれたことを言う 始末
ふと見上げたら おおっと 蜂さんのおうち ござった
こりゃいい口実かな
蜂さんびっくりして おこっちゃうかもしれないから 今日はここまでにしようよ
なんて事を言って 諦めてもらった
言った後に わたくしも二つぶばかり いただいてみた
雪があれば うさちゃん 一羽分だね
帰り道 Aちゃんの 南天コレクションを うらやましく思った Cちゃん「Aちゃんみたいなの欲しい~」と じたじた はじめる
いつもやさしいAちゃんだけれど 今日のコレクションは 分けたくないらしい 
顔こわばったまま「ちょっとわけてあげたら」といわれるのを 恐れるように きゅっと 口を結んだまま ポケットから手を出さない 
ああ もうお帰り時間だし 南天があるところは だいぶ遠いんだよね・・・また今度 摘みに行こう
ものすごくしぶしぶ顔のCちゃん すまん
これは甘やかしだろうか・・・と迷いつつ
そうだ 私のとった南天 一粒あるからあげる と そっと 渡したら
にこにこ笑う余裕もなく 秘密の宝物を なくすまいと きゅっと手のひらに閉じ込めるように 握った
すぐしなびちゃうんだよ すぐ忘れちゃうんでしょ わかってるんだ
でも 秘密の宝物を 握った瞬間のころりと丸い 手触りや 輝きは 
きっと 心の中に ふっくらとした 光の場所を つくってくれるはず
しなびてもわすれても わたくしがもっているよりも ずっとずっと きれいな芽を出して 実を結んでくれるはず
そんな 初めて続きの頃の きらきらを 思い出したくて 
渡さずに持ち帰った 南天一粒 ころり ころがしてみる

コメント / トラックバック 2 件

  1. akaru より:

    すみません。
    この日記、わたしのブログに、勝手に盗みました。
    http://akaru.mo-blog.jp/akarublog/

    • bunbun より:

      いつも 温かなご紹介してくださってありがとうございます
      なんか 照れちゃいますな あは

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