しゃぼん液 一本分

昼下がり 庭で ツクツクホウシが 啼いてる と あんちゃ
隣の女の子が かあさんに 叱られてる声も 流れて来てる とか
へえ~なんて いいながらしゃぼんだまほりでー
わたくしの耳には 届かぬ声に 思いをはせつつ
ひたすら しゃぼん玉を 吹く
風に煽られて うねったり 時には 家の中まで入ってきたり
風って どこからかきて どこかへいく なんとなく 緩い直線と曲線の間の 帯状のもののような イメージをもったりするけど
渦巻いたり 行きつ戻りつする しゃぼん玉を見ると
空気のうねり遊びみたいなもんだなあ なんて思ったりする
昔 しゃぼん液一本10円で買って
惜しみながら、でも なくなるまで ひたすら吹いたっけなあ
ひと吹きの はじめは ピンクと黄緑の つやつやぴかぴか
しだいに 赤紫っぽいいろになって
やがて 黄色っぽいいろから
色味の無い透明になると 薄い網状の はじけやすい しゃぼん玉になる
最後の方で もう 泡だけになって なかなか 膨らまなくなっても
まだ少しできる なんてがしゃしゃやって 余計に泡立っちゃって
泡を落ちつかせるために 容器 とんとんたたいたりして・・・
変わらないなあ
で、変わらず しゃぼん玉 好きだぁ て思う
昔ほど 焦がれる思いでないけれど それは きっと 昔よりも たやすく買うことができるからかもしれない
時間が無いわけではないのに そう頻繁にやらないのは
ひたすら しゃぼん玉を吹く時間を つい「無駄」とか「無為」なんて 
ちゃんと働いている人に申し訳ない みたいな思いが よぎるからなのね
何かのためになるような時間の過ごし方だけが 立派・・・て わけではないの わかってはいるんだけど かっこつけてんのかもな
役立ってる と思って 実はかえっ 迷惑・無駄なんてことも多かったりするし。
わらわらわら~っと 舞い上がる しゃぼん玉が 
いつか見た 誰かさんたちの 笑い顔のよう
あちこちで あはは にこにこと 光って 弾けて消える
そこにはもうなくても にこにこの残像は 確かにあったこととして 胸に残っている
ひと吹きで生まれた あれもこれも わたくしの 吐息
しゃぼん玉に込めるように 自分の 言葉や 作品が あちこち舞って 光って弾けて消えて・・・
目の前から 無くなっても なんとなくの 思いの名残りが
どこかで誰かの胸の中で ふ と 浮かんでくれたら 嬉しいことだ
なんて思ったりした
ううむ 無心に 吹こうと思ったのに あれやこれや 思っちゃって 生臭いったら
隣の おね~ちゃん、かあさんのいうこときいて ちゃんとやんないと こんな大人になっちゃうぞ~なんてこと つぶやきつつ
しゃぼん液 一本分の 瞑想・迷走?終了
さてと 少し 有為なことでもすっかな 

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